霊柩車の話<篠山のお葬式屋さん徒然日記>

どうもこんばんは、今日から篠山では味まつりが始まりました!私は1日自動栗むき機の番をしておりました。「なんで?」と思われる方もいるかもしれませんが篠山の方なら「あ~そうか」と思われる方も多いかと思います。それにしてもたくさんの方が来られてて行列までできてしまう状況でしたから大忙しでもうへとへとです。明日と明後日もあるのでもうひと頑張りです!

さて今日は

霊柩車

のお話です。

霊柩車といえばさすがに名前は皆さん知っているかと思います。霊柩車は基本的に故人様を火葬場に送るための車で、当然お葬式には欠かせないものとなっています。

昔は「宮型」といわれる屋根の付いたきんきらきんのとか白木のとか黒檀のとか、とにかく派手なのがたくさんありました。最近は普通の乗用車に近い「洋型」というものが主流になりまして前回話した寝台車と同じようなものも多くなっています。

今でも霊柩車といえば屋根つきという方もおられるかもしれませんが最近では洋型しか入場を認めない火葬場なども多くなってきました。実際篠山市も火葬場新設時にそう決まりましたので当社も泣く泣く以前持っていました宮型の霊柩車は処分しました。

とはいえ霊柩車もさまざまなタイプが今でもあります。車種もさまざまで国産なら定番はクラウン、センチュリー、プレジデントなどで最近の人気は光岡でしょうか。外車ではベンツ、BM、アウディ、果てはロールスロイスやリムジン、変わったところではシトロエンなんかもありますね。雪国ですとランクルなんかもありますよ。

色は黒が主流でシルバーなんかもあります。私が見て一番びっくりしたのはめちゃくちゃ長いリムジンでさらに色が赤いのですかねえ。たしかに「赤い霊柩車」ってドラマもありましたし(以前、当社は篠山の今田町に別荘がある縁で番頭さん役で出演されていた大村崑さんにイメージキャラクターをしていただいていたことがあります)。しかしその霊柩車を見たときの第一印象は失礼とは思うんですが「??ムカデ?」でした…

変わったもので言いますと以前あったもので今もあるかはわからないんですが親族が乗るバスにお棺をのせるものがありまして、構造上皆さんの座席の下にお棺があるので「故人をお尻の下に置くなんて」という苦情が出ているというのも聞いたことがあります。確かに合理的ですが皆さんの心情を考えるとどうなのかとは思います。

余談ですがアメリカなどには霊柩車マニアがいて自家用車で霊柩車を所有する人もいるようですよ。棺桶に寝るのが好きな人もいるようですし

葬儀社によっては霊柩車にもランクがあったりして選んだ車種によって料金が違ったりします。うちも基本はクラウンですが当家様の要望がありましたら霊柩車は専門業者がありますのでそこに依頼すればBMとかリンカーンなんかも用意はできます。料金は少し割高になるかもしれませんが故人が車好きだったりする場合は葬儀社に相談するのもよいかと思います。

私はよく霊柩車の運転もするのですが、同乗された方(喪主様が多いですが奥様など喪主以外の方の場合もあります)が霊柩車に乗り火葬場へ向かう数十分の間は周りに私以外いませんしお葬式の緊張から少し解放されたのかぽろっと故人様への想いを漏らされたりします。普段言えなかった想いや感謝などとてもさまざまなものがあり、私も聞かせていただきながらお互いにいろんな話をすることもあります。そして車から降りられるときに「とてもいい時間が過ごせました」とおっしゃっていただける方もおられ、そんなときは「少しは私も役に立てたのかなあ」と思ったりします。

私たち葬儀にかかわる者はご当家様を支える役目を担っているわけですが、このように私もご当家様から頂いた言葉に支えられてこの仕事を続けていけてるのかもしれません。このような少しの時間も大事にしつつ今後もお手伝いしていけるように頑張ります!

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