みなさんこんばんは
今日はお葬式にかかわる車、
寝台車
についてのお話です
みなさんなんとなくは聞いたことがある程度でしょうか?お葬式の関係で寝台車といいますと基本的に病院で亡くなられた方をご自宅やご安置場所までお運びする車のことになります。
見た目は普通の乗用車と変わらなくてステーションワゴンやワンボックスが主流になります当社は代々トヨタのクラウンを使用していますが、最近はエスティマやアルファードなんかもよく見ます。外車を使用しているところは少ないのですが私が若いころおつきあいしていた葬儀社の寝台車はビュイックで、狭い所に入れず大変だったのをよく覚えています。「なんであんなでかい車にしたんやろう?」っていつも不思議でしたから。
実際にどういう形で寝台車を呼ぶことになるかといいますと、まず病院でどなたかが亡くなられたときにまず病院さんで処置をしてもらいますがそれが終了するころに寝台車を呼ぶように病院さんから指示があると思います。以前は病院専属のところがあることも多かったのですがここ篠山では基本的にご家族様が葬儀社を決めていることがほとんどですのでそこへ連絡します。もしもどこも心当たりがないようなら病院の方で紹介してくれます。ただし、寝台車を依頼したから必ずその葬儀社にお葬儀まで依頼する必要はありません、その場合は「お葬儀のことは改めて考えます」とはっきり伝えましょう。
しかし寝台車は出来るだけ葬儀をしてもらうところに頼む方がいいと思います。葬儀をする場合のほうが寝台車での搬送のみよりも寝台料金が安く設定されていることが多いですので。中には寝台車無料というところもありますが、あれは基本的に法律違反ですので気を付けてください。
寝台車や霊柩車は貨物自動車運送事業法に基づいた営業ナンバー(緑ナンバー)をとる必要があります。「お金をもらわずにすれば白ナンバーでもいいんじゃないの?」「別に無料でもいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんがご遺体の搬送料金は具体的に請求しなくても葬儀料金に含まれているとみなされます。ですから無料にしてしまうと違法行為となります。白ナンバーの車を依頼した場合は依頼者も勧告を受けることがありますので気をつけましょう。
昔私が聞いた話ですが寝台車無料をうたっていた業者さんに寝台車を依頼して葬儀は別のところに頼んだというケースがありました。すると寝台車を手配した業者から寝台料金の請求が来たので「無料じゃないの?」と聞いたら「それは葬儀を依頼いただいた場合のみです」との答えが返ってきました。車を動かして燃料費も人件費もかかっているのですからある意味当然といえば当然ですが、お葬儀のことを知らない方にとってはあり得る勘違いかもしれません。このようなケースでひどいときはかなり高額の寝台料金を請求されるケースもありますし無用のトラブルを招くことになる可能性もあります。ですから安易に寝台車無料というフレーズには飛びつかない方がよいと私は思います。
ちなみに自家用車で故人様を運ぶことは問題ないんですけど、車に乗せたりおろしたりやご遺体に状況による問題など様々なことを考えると専門家に任せる方がよいとは思います。20年以上前は軽トラの後ろに乗せて帰ったとかもっと昔はリヤカーに乗せて帰ったなんて話を耳にすることもありましたけど。
寝台車の料金は国土交通大臣に届け出をして適正と認められた料金が適用されます。基本的には距離(車庫~病院~安置場所の距離)に応じた料金になり、それぞれの業者で料金を決めてはいますので若干の違いはありますがあまり大きな差は出ないようにはなっています。
以前は特に都市部で寝台車さえご依頼してもらえればお葬式もそのまま…ということが多かったので葬儀社が病院指定の業者になるためにものすごい営業合戦をしているなんてこともよく言われましたが、最近は聞かなくなってきました。今は病院で紹介された業者にお願いするよりも自分たちで葬儀社を決めておいてというケースが多くなったからだと思われます。やはり営業にかかった費用はお葬儀代金に跳ね返ってきますのでこのこと自体はとても良いことだと思います。あとは葬儀社を選ぶための情報をしっかり持ってもらってご当家にとって適切な葬儀社を選んでいただければ一番良いと思います。
良い葬儀社を選ぶポイントなんかもこれから書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。